現場作業を始める前に、作業工程計画を考えていきます。
①ブロック分割検討
設計がある程度進むと、船をブロックに分ける検討を進めていきます。
昭和のはじめまで、部品をひとつずつクレーンで船に取り付けていく方法で船を造っていましたが、現在は「ブロック建造法」という方法で船を建造しています。
船をいくつかのブロックに分割して地上で組み立て、それらのブロックを組み合わせることで船を完成させます。
ブロックごとに建造を進めていくこの建造方法によって、効率良く安全に作業が進められるようになりました。
しかし、ブロック分割にも良し悪しがあり、悪いブロック分割だと逆に生産効率は下がってしまいます。
ブロック分割の検討はとても重要で難しい仕事なのです。
ブロック分割の検討が終わったら、次はブロックの搭載順序を決定します。
搭載順序は、造船所や建造方式などによってちがいますが、構造が複雑で工事量の多い機関室の前端ブロックを搭載起点に設定することが多いです。
②日程計画検討
契約した引渡し日までに船を効率良く建造するために、各建造工程の日程計画を立てます。
日程計画は搭載日を基準に、総組立日程、大組立日程、小組立日程、加工日程、鋼材発注日程の順に工程をさかのぼって立てていきます。
工場内でのブロック運搬の流れや各工程で予想される単位時間当たりの作業量など、考えなければならないことはたくさんあります。
日程計画を考える上で最も重要なことは、各工程の作業が止まってしまわないようにすることです。
ほとんどの造船所が複数の船を連続して建造しているので、どこかの工程で作業がストップしてしまうとその後の船の工程も大幅に遅れてしまうかもしれません。
引渡しまでに船ができていない場合、造船所は船主にペナルティとして延滞料を支払わなければなりません。
日程計画検討は、造船所の収益に関わる非常に重要な検討なのです。
ごまお
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